2014年8月16日土曜日

薬の作用点

薬の作用点

競合的結抗薬、非競合的拮抗薬、完全活性薬、部分活性薬の意味とそれぞれの用量作用曲線について説明せよ。


競合的結抗薬、非競合的拮抗薬

• 競合的拮抗薬が存在すると、作用薬の受容体への結合は阻害されるが、作用薬の濃度を上げていくと、競合的拮抗薬は受容体から追い出されて、ついに作用薬の反応の大きさは100%となる。作用薬の用量‐作用曲線は競合的拮抗薬により、高濃度側へ平行移動する。一方、非競合的拮抗薬は作用薬の濃度を上げても、作用薬の最大反応の大きさは回復しない。一般に、非競合的拮抗薬は、受容体の作用薬の結合部位において作用薬とその結合を競り合うのではなく、受容体の他の部位に作用して、受容体構造に変化をもたらし作用薬の結合を妨げたり、発生するシグナルの大きさを小さくしたりする。作用薬の用量‐作用曲線は非競合的拮抗薬により、用量を増加しても途中で頭打ちとなる。


完全活性薬、部分活性薬

•すべての受容体に作用薬(アゴニスト)が結合したときに生じる最大反応によって、作用薬は部分活性薬と完全活性薬に分けられる。完全活性薬は受容体との結合に従いシグナルを発生し、作用をもたらす。部分活性薬はすべての受容体に結合しても、100%のシグナルは発生せず、完全活性薬に比べて低い作用しかもたらさない。部分活性薬の用量‐作用曲線は用量を増加しても途中で頭打ちとなる。また、部分活性薬は完全活性薬の存在下では拮抗薬(アンタゴニスト)として作用する。

0 件のコメント:

コメントを投稿