2014年12月20日土曜日

抗不安薬

抗不安薬


① 神経症と心身症について説明せよ。
② 不安障害の症状・原因・治療と抗不安薬について説明せよ。
③ 自閉症・ADHDの症状・原因・治療について説明せよ。



① 神経症と心身症

神経症は心因性の精神障害で器質的な変化を伴わない病態のことである。主なものに不安神経症・ヒステリー・広場恐怖症などがある。不安・緊張・抑うつ・睡眠障害・摂食障害など主に自律神経系が関与する身体症状、不安発作が主症状である。一方、心身症は心理的(社会的)要因により身体臓器に器質的または機能的な障害が認められる病態のことである。ストレスによる胃・十二指腸潰瘍が代表例であり、他にも、循環器系・呼吸器系・内分泌系などに症状が現れることがある。



② 不安障害の症状・原因・治療と抗不安薬

不安障害にはパニック障害や強迫性障害などがある。パニック障害では数秒から数時間持続する前兆がなく急性の激しい恐怖を感じ、息切れ・不整脈・失神・不快感などのパニック発作が起きる。しばしば、先行不安を伴い、広場恐怖症を引き起こし、外出困難となる。遺伝的要因の他、帯状回・前頭前野・側頭葉前部がパニック発作に関与している。自律神経の活性化で発作が起き、GABAA 受容体の低下も原因の1 つではないかと考えられている。治療には5-HT1A 受容体を介するSSRI のパロキセチンやベンゾジアゼピンが使用される。強迫性障害は捨て去ることができない強迫観念と繰り返さずにはいられない行動を特徴とする。強迫は数唱・確認・清浄・逃避に分類され、強迫観念から通常の社会生活が困難になる。遺伝的要因や前頭葉・尾状核の活動増加や溶血性連鎖球菌感染症による自己免疫疾患などが原因だと考えられている。治療にはフルボキサミンなどのSSRI や三環系抗うつ薬のクロミプラミンなどが使用され、行動療法や帯状回切除も有効である。抗不安薬にはタンドスピロンなどの5-HT1A 受容体作動薬やアルプラゾラム・ロラゼパム・ジアゼパムなどのベンゾジアゼピン誘導体が使用される。タンドスピロンはcAMP を減尐させる5-HT1A 受容体の作動薬で鎮静・催眠・抗痙攣・筋弛緩作用はない。動物実験では著効を示し期待されたが、臨床効果はいまいちで、抗不安薬としての使用は副作用の尐ないSSRI に置き換えられつつある。


③ 自閉症・ADHD の症状・原因・治療

自閉症では、コミュニケーション能力の発達障害や想像力の欠如・他人の意図が理解できない・決まった手順や方法に執着するなどの症状がみられる。ほとんどのケースで精神遅滞が起こっているが、高い芸術性を発揮したりすることもある。遺伝的要因が高く、脳の発達障害が原因である。あまり有効な治療薬がなく、治療は行動療法が中心である。ADHD は注意欠陥・多動障害のことで集中することやじっとしていることができない。通常は学校の教室で最初に見つかり、しばしば、攻撃行動・行為障害・学習障害・低い自尊心などと関連している。遺伝的要因やドパミントランスポーターの増加や線条体-前頭前野領域の神経回路異常が原因である。治療には、ドパミン取り込み阻害薬やメチルフェニデートが有効である。メチルフェニデートはADHD やナルコレプシーに有効でアンフェタミン様作用がある。抗うつ薬としても処方されたが、乱用により適用が除外された。

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